カズオ・イシグロが今最もノーベル文学賞に近い男と言われる理由

2016年も面白そうなドラマが盛りだくさんですね。特に筆者が気になっているのは、綾瀬はるかさん主演の新ドラマ「わたしを離さないで」です。こちらは日系イギリス人作家のカズオ・イシグロさんの小説が原作になっており、かつてイギリスで映画化もされました。筆者は数年前に映画を見に行きましたが、センシティブな内容で、心にズンとくるストーリーでしたが繊細なタッチで描かれていて素敵な世界感が表現されていました。

しかし、原作者のカズオ・イシグロさんという方は一体どんな方なのでしょうか。今最もノーベル文学賞に近い男と言われている、その理由についても迫りたいと思います。

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カズオ・イシグロとは

1954年に長崎県・長崎市に生まれ、イシグロさんは、日系イギリス人作家として知られていますが、両親共に日本人です。(画像はこちら)

1960年イシグロさんは5歳の時に海洋学者である父親が北海で油田調査をすることをきっかけに、一家でイギリスに移住。父親が海洋学者で油田の調査って、かなりダイナミック。父親は海洋学者でありつつも音楽家でもあったため、毎朝父親のピアノの音で目が覚めていたそう。イギリスに移住した際は1~2年で日本に帰国するつもりだったようですが、そのままイギリスに住むこととなったようです。

そして、現地の小学校、中学校に通い、大学もイギリスのケント大学文学科、そしてイースト・アングリア大学院まで進学します。その当時は作家ではなくミュージシャンを志しており、ボブディランのようなシンガーソングライターを目指していたこともあったそうです。しかし大学院を卒業した後に実は様々な仕事に就いています。時にはホームレスのケアもしたこともあり、深刻な問題を抱える人と接する仕事も経験し、その中から多くのことを学び、その時の経験が小説に生きていると述べています。

両親共に日本人で日本人国籍ですが、幼少期よりイギリスに移住しているため日本語をほとんど話すことがなく、本人もあまり得意ではないと言っています。イギリス生活が長いこともあり、1982年にイギリスに帰化。生まれこそは日本ですが、イギリス生活が長いため、日本語もわからず日本の習慣もわからないため自分自身日本人になれるかと問いかけた時に無理だと気付いたそう。

感情的には日本人でありたいと思いながらも、英国教育で生きてきたイシグロさんにとってはそれは非常に難しい問題で心の中では大きな葛藤があったようです。

作家としての経歴・受賞歴

続いて、イシグロさん作品をみていきたいと思います。イシグロさんが小説を書くきっかけとなったのは、かつて住んでいた故郷の記憶に関係しています。

1982年に処女作「遠い山なみの光」(原題:A Pale View of Hills)を発表。イギリスに在住する長崎女性の回想を描き、王立文学協会賞を受賞。9ヶ国語に翻訳される。

ここからカズオ・イシグロさんの作家としての人生が始まっていきます。

1986年「浮世の世界」 (原題:An Aritist of the Floating World)でウィットブレッド賞を受賞。

1989年「日の名残り」を発表。失われつつある伝統的なイギリスを描き世界中で大きな反響を呼び、世界的に権威のあるイギリス最高の文学賞であるブッカー賞を受賞。その名を世界に轟かせました。

1995年「充たされざる者」を発表。

2000年「わたしたちが孤児だった頃」を発表。500頁超えにも及ぶミステリーしたての長編小説。静かなトーンが漂う作品ですが、不思議と強く感情を揺さぶられるイシグロエッセンスが詰まった作品。発売後はベストセラーに。

2005年「わたしを離さないで」を発表。たちまちこちらもイギリスで100万部を越えベストセラーに。2005年のブッカー賞最終候補にも選ばれる。またタイム誌のオールタイムベスト100(1923年~2005年の作品が対象)にも選ばれるという快挙を達成。後に映画化もされました。

これまで様々なヒット作を世に輩出し、1945年以降最も重要な英文学者50人にも選ばれ、世界的にも有名な作家へと駆け上っていったのですしかしイシグロさんは多くの作品を書かず、5年に1冊というペースでじっくりと時間をかけ、作品を作り出しているのも特長です。

そして2015年に10年ぶりとなる、イシグロ渾身の長編作品「忘れらた巨人」を発売。久しぶりの作品とのことで、久々のイシグロワールドに注目が集まっています。

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カズオ・イシグロ作品の魅力

続いて、イシグロさんの作品の魅力について迫りたいと思います。

イシグロさんの作品は、静謐で繊細、そして控えめな登場人物だけれども、その人物に物凄く引きよせられる巧みなタッチが特長とも言えます。作家の主観が押さえられた筆致で、読者は違和感なく想像を膨らませることができることができます。作品自体は静謐ですが、それが益々読者の心を強く揺さぶるような感情をうまく引き出してくれる作風となっているんですね。

その独特なイシグロワールドに引きこまれ、はまる人が多いのです。イシグロさんの作品は文体がシンプルで穏やかなので、初心者の方でもわりと入り込みやすいのではないかなと思います。ぜひあなたもイシグロワールドに足を踏み入れてみてはどうでしょうか。

ノーベル賞受賞に最も近いカズオ・イシグロ

イシグロさんですが、今最もノーベル文学賞に近い男だと言われています。もうおわかりの通り、これまで出す作品のほとんどが、世界的にも権威のある賞を受賞し、その才能で世界を驚かせてくれそして読者を楽しませてくれました。そんなことからも、次のノーベル文学賞はイシグロさんが受賞するのもそう遠くないと言われているようです。

まとめ

今回はノーベル文学賞に最も近いと言われているイシグロさんの魅力に迫ってみましたがいかがでしたでしょうか。まだ作品を読んだことない人は、ぜひこれをきっかけに読んでみてくださいね。その魅力にはまると思いますよ。筆者もまだ新刊は読んでいないので、さっそく買いに行きたいと思います!


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